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先制医療を考える
2015/10/28

先制医療を考える

ジーンサイエンスコラム

先制医療を考える

「先制医療」という言葉には、まだ耳慣れない方が多いかと思います。「先制医療」とは、病気の発症前にそれを予測し、あらかじめ予防的な治療を行うことにより病気の発症を防止もしくは遅らせるという新しい概念の医療です。

従来の予防医療は、病気のリスク因子を解明し、リスクが高いと予想される人を対象としてそれを避けるという方法が主にとられてきたものでした。

この「先制医療」を行う上での二つの技術的基盤として以下の項目が挙げられます。一つには、近年、ヒトゲノムの個人差と疾患の関係に関する研究が進んで個々人の遺伝的素因を調べることが可能となってきたことです。
もう一つには、分子バイオマーカーと呼ばれるものの研究開発が急速に進んでいることです。
分子バイオマーカーとは、血液や尿などに含まれる特定のタンパク質や、DNAやRNAなどの核酸、脂質などで、その量や質が体の状態や、疾患の有無、進行度などの指標となるものをいいます。いくつかの加齢に伴う疾患では、発症以前の、まったく症状のない無症候期(発症前)に一定の確率で診断することも既に可能となりつつあります。

現在、この先制医療の対象として、糖尿病、高血圧、アルツハイマー、がんなどの疾患が挙げられています。

先進医療とは

出典:「戦略プロポーザル 課題解決型研究開発の提言(3)」 独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センターライフサイエンス・臨床医学ユニット 

 

平成23年の科学技術基本計画でも、革新的な予防法の開発としてこの「先制医療」による予防法の確立を目指すことが閣議決定されました。日本では、高齢化社会における医療費の高騰の問題があります。2014年度の概算医療費はなんと40兆円。そのうち75歳以上の医療費の占める割合は36%以上となっています。このような日本の現状から、「治す」医療から「防ぐ」医療へ、「治療」薬から「予防」薬への医療のパラダイムシフトが起こっているのです。

株式会社ジーンサイエンスは、今後のさらなる研究開発を進め、「先制医療で未来と灯す」企業として邁進して参ります。